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 □ 八女市八女福島 雛の里・八女ぼんぼりまつり −伝統的建造物群保存地区− 2009.3.7

 八女市八女福島(福岡県)伝統的建造物群保存地区一帯では雛の里・八女ぼんぼりまつりが開催されていた。

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夕方の静かな八女福島の町並みの所々にピンクの提灯が下げられていた。提灯が下げられた建物の中には、この地方に伝わる伝統的な「箱びな」をはじめとする江戸時代から現代までの様々なお雛さまが飾ってあるということだった。

ただ、残念なことに提灯よりもピンクののぼりの方がたくさん町にあふれている様に見えた。







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実は、ぼんぼりまつりということだったので、街にぼんぼりが連なっているのかといったイメージを持ってしまったが、提灯はお雛様が展示してあるという目印ということだったので、所々とになってしまったということのようだ。

平日のせいか、5時半ごろになっても提灯に灯はつかなかったが、伝統的な町並みの夕暮れに、灯りのついた提灯が連なった風景は幻想的なことだろうと思うのだが。今後は是非、白い提灯を軒先に連ね、その中にお雛様が展示してある目印としてピンクの提灯があるというようにすると、いっそう良い雰囲気になると思う。



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写真の奥に見える龍の形の船に乗ったお雛様は、一般的なものではないが、たいへん高価なものということだった。
左の写真にはないが、この地方の伝統的なお雛様である箱雛は、お内裏様とおひな様がそれぞれ一体づつ別々に木の箱の中に入られ、飾る時も蓋を開けた木の箱のまま並べて飾るのだという。横町町屋交流館には、たくさんの古い箱雛が飾られていた。
交流館のボランティアの方の説明によると、この地方は昔から仏壇の産地ということで、昔は仏具の飾り物を利用したり、お雛様の衣装も仏具の余り布を利用して作られていたので、素朴なものだったということだった。



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話をお祭りのことに戻すと、他の町にも言えることではあるが、祭りが開催されていることを演出するのにどんな方法が良いかということも問題だ。

時季だったので九州の多くの町でお雛様のお祭りが開催されていたのだが、どこの町でも通りは静かでお祭りの演出も余り目立たなかった。景観を壊すような演出は問題であるが、もう少し祭りの雰囲気を演出することも必要だと思う。

八女市のサイトでは期間中に色々なイベントが催されるので、その日は賑やかなのだろうが、やはり普段ももう少し楽しく歩けるまちづくりをしてほしい。



                    数少ない開け放された個人の家の箱雛 目印のぼんぼりは下げてなかっ
                    たが、こうした心づかいが嬉しい。



 

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